中国とは?歴史・政治体制・経済発展・国際関係をわかりやすく解説

目次

1. 中国の概要と歴史的背景

中国。そう、地球の片隅で世界最大の人口を抱え、歴史も無駄に長い国だ。
何千年もの間、王朝が立っては潰れ、文化が花開いては焼き払われ、その間に紙や火薬など世界の便利グッズも作った1。現代では、「世界の工場」としておなじみ。だが、その背後には、血と矛盾とドラマがぎっしり詰まった壮大なストーリーがある。
ここでは、そんな中国の「ざっくりしてない」歴史を、ざっくり解説していこう。

1-1. 古代文明と統一王朝の興亡

中国文明の始まりは、だいたい紀元前5000年ごろにまでさかのぼる。長江文明ちょうこうぶんめい黄河文明こうがぶんめい、つまり米と麦の2大デリバリーシステム2が発達したのがこのころだ。
特に有名なのが、黄河流域に生まれた黄河文明である。どろどろに濁った川から作物を育て、定期的な洪水にビビりながら、世界初の超ローカル国家が育った。

紀元前21世紀頃、伝説の「王朝」が誕生したとされるが、考古学的には存在が微妙すぎて、まるで都市伝説。
その後、いん(商)王朝が現れ、甲骨文字(今の漢字のご先祖)を生み出す。牛骨に字を書くという、なんともエコとは無縁な文化で未来にメッセージを残した。

さらに殷をぶちのめしたのが、しゅう王朝。ここで「封建制度」という、地方分権型ぐだぐだ管理システムが導入された。
しかし、周がだらしないので地方豪族が好き勝手暴れ出し、紀元前770年から春秋戦国時代しゅんじゅうせんごくじだいというバトルロワイヤルが開幕。各国が戦争しながら文化もガンガン発展し、孔子、老子、孫子など、現代でも迷惑なくらい引用される哲学者たちが登場した。

この混沌を最終的にまとめたのが、伝説のしんだ。紀元前221年、始皇帝が史上初の統一国家「秦」を作り上げ、文字・貨幣・道路幅まですべて統一。あと万里の長城の最初版もここで作った。ワーカホリックすぎる。
が、始皇帝が死ぬと、秦はあっという間に崩壊。
次に出てきた
かん王朝(紀元前206年~220年)が、さらに文明レベルを爆上げし、シルクロードも開拓。世界との交流をガンガン進めた。ちなみにこの「漢」から「漢民族」という言葉が生まれる。自分たちのことをめっちゃ推していくスタイル。

1-2. 元・明・清と多民族国家の形成

時は流れて、漢王朝がグダグダになったあと、三国志の時代(そう、あの無駄にイケメンな武将たちの群雄割拠)が訪れる。
その後もゴタゴタが続き、やっととう王朝(618~907年)が現れ、中国史の中でも屈指の文化黄金期を築く。絢爛豪華、イケイケの時代だ。しかし人間、いい気になってるとロクなことがない。

やがて唐も崩れ、宋、金、元と王朝チェンジが続く。ここで注目すべきはげん王朝(1271~1368年)。そう、モンゴル人による支配である3
チンギス・ハーンとその孫のフビライ・ハーンが暴れ回り、中国を乗っ取った。初の「非漢民族による全土支配」という、なかなか刺激的な体験だった。
だが、異民族支配は中国人たちにとって、いろいろ屈辱だったらしく、ゲキ萎えしながらも適応していった。

元の次に誕生したみん王朝(1368~1644年)は、「オレたち漢民族サイコー!」を合言葉に大復活。
朱元璋しゅげんしょうという元・浮浪児が皇帝になり、クソ真面目な中央集権国家を作った。明は世界でもトップクラスの経済力と技術を誇り、鄭和ていわの大航海(超巨大船団でアフリカまで遠征)なんかも行った。

しかし、明もだんだん腐り始め、内乱と外圧で崩壊。その後、登場したのがしん王朝(1644~1912年)だ。
またしても異民族、今度は満州族による支配だった。清は巨大帝国を築き、最盛期には領土もめちゃデカかったが、19世紀になると欧米列強にボコボコにされる。
アヘン戦争(麻薬戦争みたいなもん)でイギリスに負けたり、いろいろ屈辱的な条約を結ばされて、国がズタボロに。

1-3. 辛亥革命と中華民国の成立

「もう異民族の王朝とかムリ!」とブチギレた中国人たちは、20世紀初頭に辛亥革命しんがいかくめい(1911年)を起こす4
この革命の中心人物が、教科書でおなじみの孫文そんぶんである。彼は「三民主義」(民族・民権・民生)という、なんかとても正しいっぽいスローガンを掲げて、清をぶっ壊した。

こうして1912年、世界初のアジアの共和国、中華民国が誕生する。が、当然のように理想は理想、現実は地獄。
各地で軍閥(地域のヤクザみたいなもの)が乱立し、国家は全然まとまらない。
孫文の後を継いだ蒋介石しょうかいせきが国民党を率いてなんとか統一しようとするが、今度は共産党(若き毛沢東たち)が台頭してきて、また内戦。

さらに1937年には、日本が「ちょっと通りますよ」と日中戦争を仕掛けてきて、もう中国はフルボッコ状態。
結局、第二次世界大戦後も内戦は続き、1949年には国民党が台湾に逃げる羽目になった。
この辺の混乱っぷり、もはや昼ドラよりめちゃくちゃ。

1-4. 中華人民共和国建国と現代史のスタート

1949年、ついに毛沢東もうたくとう率いる中国共産党が勝利し、中華人民共和国が成立。
天安門広場で毛沢東が「中国人民站起来了!(人民は立ち上がったぞ!)」と叫んだ。いや、お前は叫ぶだけだけどな、と思った人も多いだろう。

しかしその後の道のりは、またしても波乱万丈。
毛沢東は大躍進政策だいやくしんせいさくとか文化大革命ぶんかだいかくめいとかいう、すさまじいレベルのポカを連発。
特に「大躍進」では、農業と工業を同時に爆上げしようとして、結果、数千万人が餓死5。文字通り国ごとディストピア化した。

「文化大革命」では、若者を洗脳して知識人や上司をリンチさせるという、おぞましい社会実験が行われ6、国家はボロボロに。
だが、毛沢東が死んだ後、登場した鄧小平とうしょうへいが空気を読んで路線変更。「改革開放政策」を打ち出し、市場経済を取り入れたことで、中国は劇的に復活する。
そして21世紀に入り、世界第二位の経済大国に成り上がる。

だが、一党独裁・人権問題・監視社会といったダークサイドも健在で、いまだに課題山積み。
中国の歴史は、終わらない修羅の道を行く、というわけだ。


2. 中国の政治体制と社会構造

さて、ここからは「中国、なぜそんなに管理されているのか?」という謎に迫っていく。
中国の政治体制は、民主主義っぽい衣を着せられた、超が付くほどの管理社会だ。
ガワだけ立派、中身は全力で監視カメラと秘密警察7の国。まるでテーマパークのアトラクションみたいな政治システムである。しかも、乗ったら降りられない。
今回は、その悪魔合体みたいな政治体制と、そこに巻き込まれる13億人オーバーの人々について、わかりやすく、いや、わかりたくないくらい深く解説する。

2-1. 中国共産党一党支配体制の特徴

まず、大前提。中国は「中国共産党(CCP)」がすべてを握っている。
一党支配。選挙?いちおうあるよ?
でも、選べるのは「共産党を信じるか、もっと信じるか」みたいな選択肢しかない。

この共産党、人数だけで約9500万人(日本の人口の4分の3くらい)もいる。
つまり、街を歩く人が全員、共産党員だったりする8。近所の床屋のオヤジも、たぶん党員。
子どもからお年寄りまで、学校から職場まで、すべてに「党組織」がしっかり張り巡らされている。
この組織のネットワークは、もうほぼクモの巣。逃げられると思うなよ、的なガチさ。

中国共産党が誕生したのは1921年。
もともとは、「反帝国主義!」「社会主義革命!」とか吠えていたマルクス主義青年たちが、長いゲリラ戦を経て権力を握ったわけだけど、今では資本主義の美味しいところだけ吸い上げて生き延びている。
理論的には社会主義、でも実態は「儲かるならなんでもやる社会主義」。それが現代中国の正体。

そして、共産党は「民主集中制」という面白制度9を採用している。
これは、「まずみんなで話し合う(建前)、最終的に上が決めたら絶対服従(本音)」という制度。
つまり、いくら意見を言っても、結論は最初から決まっているという、壮大なムダ作業が行われている。

最近では、習近平しゅうきんぺいが「党の絶対的リーダー」として君臨している。
彼は2018年に国家主席の任期制限を撤廃し、「永遠のボス」になれる道を開いた。もはや、選挙すら必要ない。自動的にエンドレス。

そんなわけで、中国では「国家」と「政府」と「共産党」が一体化していて、国のトップ=共産党のトップ。
まるで、会社の社長が社内恋愛、社内結婚、社内葬式まで全部仕切ってるみたいなノリだ。

2-2. 国家主席・政府機構・地方行政の仕組み

ここで、中国の「お役所システム」についても覗いてみよう。
結論から言うと、メチャクチャ階層的かつ中央集権的。上意下達がデフォルト。

まず、国家のトップは「国家主席」。今なら習近平。
でも、実質的には「共産党中央委員会総書記」「中央軍事委員会主席」という他の重要ポストも兼任していて、権力の三重取りをしている。器用貧乏の極み。

その下に「国務院」という、いちおう内閣みたいなものがある。
国務院総理(日本でいう首相ポジ)10が行政を運営するけど、実際はお飾り。全部、党が決める。

地方については、さらに複雑だ。
中国には、省、自治区、直轄市、特別行政区11といった地域区分があり、それぞれに党委員会が設置されている。
つまり、どこに行っても「地方政府」より「地方共産党」のほうが偉い。市長より市党委員会書記がエラい。笑えるだろ?

さらに、地方には「人民代表大会制度」という、お祭り騒ぎみたいな擬似議会がある。
これも、見た目は議論してる風だが、決定事項は最初から決まっている。なんなら、議会の前日に「賛成するように」通知が来ることもある。

また、地方のリーダーは「業績評価」で管理されている。
たとえば、経済成長率や社会安定度。だから、地方官僚たちはGDP水増ししたり、デモを力で押さえ込んだり、めちゃくちゃなことを平然とする。
要するに「結果出せば何してもいい」文化が染みついている。ヤバすぎる社畜社会。

2-3. 言論統制と監視社会の現実

中国が世界に誇る(?)最大の名物、「言論統制」。
ここでは、自由な言葉なんて一匹たりとも野放しにしない。インターネットから書店の棚、大学の講義、友人とのLINE的なものに至るまで、監視の目が光りまくっている。
中国における言論とは、「共産党を褒めるか」「黙るか」の二択。シンプルでいいよね(地獄だけど)。

まず、有名なのがインターネットの検閲システム、通称「グレート・ファイアウォール(GFW)」12
このシステム、ざっくり言うとネット世界に巨大な壁を作って、外の情報をシャットアウトしている。
Google?YouTube?Twitter?Facebook?
全部アクセス不可。まるで原始時代に逆戻りしたみたいだ。仕方ないので中国版の百度(バイドゥ)、微博(ウェイボー)、微信(ウィーチャット)など、国内製SNSを使うしかない。

しかも、これらの国内SNSもバリバリ監視されている。
「天安門事件」とか「民主化」とかいう単語を打った瞬間に投稿が削除されたり、アカウント凍結される。
それどころか、検索すらできない。例えば、グーグルで「ピカチュウ」と検索すると可愛い画像が出るが、中国で「天安門」と検索すると……何も出ない。真っ白。闇。

リアルな社会でも、言論管理は鉄壁だ。
大学では「敏感なテーマ(例:チベット問題、ウイグル人弾圧、習近平批判)」に触れたら教授でも即クビ。
書店では、出版前に検閲をパスしなきゃ売れない。
アーティスト?作家?表現の自由?なにそれおいしいの?という感じ。

そして、デジタル監視がまたエグい。
街の至る所に設置された監視カメラ。その数、ざっと5億台超。
これらは顔認識システムと連動しており、数秒で個人特定可能。
しかも「社会信用スコア」制度13まで導入されていて、電車で騒いだ、ゴミの分別ミスった、なんならネットで皮肉言っただけで信用スコアが下がり、ローンや就職に影響が出る。

ここまで来ると、「中国人ってストレスで爆発しないの?」と心配になるけど、実は多くの人は適応してる。
「黙っていれば楽」なルールに慣れ、SNSでは猫の動画と料理写真だけを上げ、現実逃避しながら生きている。
耐性、強すぎ。

2-4. 少数民族政策と地域間格差

ここまで聞いて「中国=漢民族の国」ってイメージ、強いでしょ?
でも実は、中国には56の「民族」が存在する。漢民族以外は全部「少数民族」というカテゴリにブチ込まれている。
一見、多様性を尊重してそうに見えるだろ?
でもその実態は、かなりエグい。

たとえば、チベット族ウイグル族
彼らは伝統文化や宗教(チベット仏教やイスラム教)を持っているけど、中央政府は「統一」と「安定」を盾にこれをガンガン抑え込んでいる。

ウイグル自治区では、「職業訓練センター」という名の強制収容所14が存在すると言われており、国際社会でも非難轟々。
宗教行事は禁止され、ヒゲを伸ばす、断食をする、といった行為すら監視対象。
おまけに、ウイグル語教育もどんどん縮小されていって、中国語(普通話)への強制転換が進められている。
すごいだろ?文化の真っ二つ割り。

一方で、中国政府は「少数民族優遇策」15も取っている。
大学入試(高考)での加点制度、子供の数に関する制限の緩和(漢民族は一人っ子政策の対象だったが、少数民族は例外)、経済振興政策など。
でも、これらの優遇も結局、「言うこと聞くなら飴あげるよ」という、きわめて支配的なアプローチだ。

そして、もうひとつの巨大な問題が「地域格差」。
東部沿岸部(上海、北京、広州など)と、西部内陸部(甘粛省、青海省など)とでは、もはや別の国レベルで経済格差がある。
沿岸部は高層ビルが林立し、マセラティとフェラーリが爆走する一方、内陸部では今なお電気や水道が不安定な地域もザラ。

政府は「西部大開発」政策とかを打ち出しているが、実際には富の偏りは是正されず、むしろ格差は広がる一方。
これはもう、バブル経済で高層ビルばっか建てて、自国民の格差は放置するっていう、見事なダブルスタンダード芸である。

3. 中国の経済発展と国際関係

さて、ここからは「どうして中国はこんなに太ったのか?」について見ていく。
国力の筋トレしすぎて、いまや世界中から「お、お前でかくね?」ってドン引きされるレベルになった中国。
経済発展、テクノロジー支配、そして外交での強引プレイ。
地球規模で迷惑をかけながら、本人たちは超ゴキゲン、そんな「世界の大型犬」みたいな存在感をまとった国、それが現代中国である。

3-1. 改革開放政策と経済成長の加速

すべては、1978年、鄧小平(デン・ショウヘイ)の「改革開放」から始まった。
毛沢東の「大躍進」→「文化大革命」という国家ハードモードを生き延びた後、鄧小平は「このままだと国が餓死する」と悟った。
そこで、社会主義を続けるフリをしながら、市場経済をコッソリ導入したのである16。ズル賢いにもほどがある。

鄧小平の名言、「黒い猫でも白い猫でも、ネズミを捕る猫が良い猫だ」。
つまり、イデオロギーなんかどうでもいいから、とにかく結果出せ、ということ。ビジネス書に書いてありそうな精神論で、国を動かし始めた。

具体的には、

  • 農村の人民公社解体→農家ごとに責任制導入17
  • 沿岸部に経済特区設置→深セン、厦門、珠海などで外国資本を受け入れ18
  • 民間企業の解禁→国営企業だけじゃ国回らないから自由競争促進

これが大成功。
80年代、90年代にかけて中国経済は年平均9~10%の超成長を遂げる。
GDPはジャンジャン伸び、都市部では高層ビルが乱立、農村部にもバイクと冷蔵庫が普及した。

しかも、人口14億人という超巨大マーケットが武器。
「安い労働力」で世界中の企業が工場を作り、中国製品が地球上にあふれた。
今やどこの家庭にも「Made in China」の刻印がある。もはや、現代人の生活のサブリミナル広告

だが、その裏で、環境破壊、所得格差、地方疲弊、都市への人口流入問題など、副作用もモリモリ。
中国経済の成長は、手放しで称賛できるサクセスストーリーじゃなく、もはやブラックジャック(闇医者)が治療してるレベルの無茶苦茶さだった。

3-2. ハイテク産業とデジタル社会の進展

さて、21世紀に入ってからの中国は、「安い工場」イメージを脱ぎ捨て、ハイテク覇権を狙い始めた。
スマホ、AI、ドローン、自動運転、バイオテック、量子コンピュータ。
あらゆる分野で「世界一」や「世界初」を目指す、謎に前向きな怪物と化している。

特にスマホ決済。
中国の都市部では現金を使うと逆に怪しまれるレベルで、**WeChat Pay(微信支付)やAlipay(支付宝)**が普及。
屋台のおばちゃんですらQRコードをペタッと貼って、「現金?は?何それ?ウケるんだけど」みたいな顔をしてくる。

さらに、巨大IT企業、いわゆるBAT(Baidu・Alibaba・Tencent)19が急成長。
アメリカのGAFAに対抗する勢力として、世界中を震え上がらせた。
いまでは、「TikTok」(中国では抖音ドウイン)20が世界中の若者の脳みそを支配するまでに至っている。
うっかり中毒になった人たちは、もはやTikTok脳という立派な病名が必要。

中国の都市も、デジタル社会そのもの。
顔認証で改札を通過、AIがごみ収集、無人コンビニで買い物。
未来SFっぽくてカッコいいけど、そこに「監視」と「情報収集」がもれなくセットで付いてくるのがまた絶妙に怖い。
一歩間違えたらディストピア完成セット。

3-3. 「一帯一路」構想と地政学的戦略

経済だけじゃ物足りない中国は、外交でも覇権を狙い始める。
その最大のプロジェクトが、2013年に習近平がぶち上げた**「一帯一路」構想**21だ。

ざっくり言うと、

  • 陸路(シルクロード経済ベルト)22
  • 海路(21世紀海上シルクロード)23

つなげて、中国中心の経済圏を作っちゃおうぜ!って話。

具体的には、

  • 中央アジアに鉄道を敷き
  • 東南アジアに高速道路を作り
  • アフリカに港湾施設を貸し付け
  • ヨーロッパに物流拠点をばらまく

要するに、世界中に借金漬けの「中国シンパ」を量産する作戦。
困ってる国にお金貸してインフラ作って、でも返済できなくなったら港とかを根こそぎ奪う、という、ヤクザもびっくりのローンビジネスモデル。

これによって、中国は資源ルートを押さえ、国際社会での影響力を爆上げしている。
もちろんアメリカや日本、インドなんかは超警戒中。
でも途上国の中には、「カネくれるならなんでもいいです!」って国も多いから、話はそんなに単純じゃない。

3-4. アメリカ・EU・日本との対立と協力

最後に、国際関係。
中国は今、世界とめっちゃ仲が悪い(なのにビジネスはガッツリ続いてるという意味不明な関係)。

まず、アメリカ。
トランプ政権下で米中貿易戦争が勃発し、半導体、通信機器、ハイテク分野を巡って全面対決に。
バイデン政権になっても対中強硬路線は継続中で、「デカすぎる中国をどう料理するか」が最大テーマになり。

更にトランプ政権に代わってまた貿易戦争勃発。24

次に、EU。
表向きはビジネスパートナー。でも、

  • 人権問題(ウイグル、香港)25
  • サイバー攻撃疑惑26
  • 強引な投資戦略27

などで不信感MAX。 ドイツとかフランスは「仲良くしたいけどヤバいやつだなコイツ」って顔してる。

そして、日本。
日本と中国は、経済ではズブズブな関係(貿易額デカい)が、政治・安全保障では険悪ムード。
尖閣諸島問題、台湾海峡問題、そして「歴史認識問題」など、摩擦ポイントは盛りだくさん。
なのに観光や留学では相互依存してるという、めんどくさい関係性が続いている。

要するに、中国は「世界から嫌われながら世界に依存される」という、超絶めんどくさい立場を獲得している。
さすが、世界最大のツンデレ国家。


まとめ:中国とは何か?―壮大すぎる矛盾国家を読み解く

ここまで、中国の歴史、政治体制、経済発展、国際関係について、あなたの脳細胞をこすり減らしながら走ってきた。
結論から言おう。中国という国は、超絶スケールで矛盾している存在だ。

歴史的には、世界四大文明の一つとして始まり、無限に王朝が入れ替わるという人間ドラマを延々と繰り返してきた。
その度に、血を流し、文化を花咲かせ、また灰になり、を繰り返す。

政治体制を見れば、民主主義を装いながら、中身はがっつり共産党の独裁国家。
選挙?あるけど意味ない。言論?自由なはずだけど、口開けばアウト。
しかも、監視カメラ5億台体制という、世界最強のリアル版ディストピアが完成している。
ここまで徹底管理されているのに、それでも国民が日常をこなして生きているのが、本当に謎すぎる。

経済について言えば、1978年の改革開放政策以来、成長率ブーストをかけて世界第2位の経済大国に登りつめた。
あのスピード感、資本主義の本場アメリカすらビビるレベル。
同時に環境はぶっ壊れ、地方格差は広がり、なのに国際社会ではカネを武器に影響力をグイグイ押し広げる。

国際関係では、米国、EU、日本といった主要国との間で、仲良くしながらケンカを売るという高度なツンデレ外交を展開。
一帯一路で途上国を味方につけようとするけど、信用度はゴリゴリ下がっている。
世界中が、「中国とはどう付き合えばいいのか」と頭を抱える様である。

つまり、中国とは──
歴史の重みに押し潰されながら、未来を全力でねじ曲げて進もうとする巨大なパラドックス国家である。

進化と矛盾、成長と抑圧、グローバル化とナショナリズム。
すべてが混ざり合って、一つの国としてなんとか自我を保っているのが中国だ。

そして、これだけめちゃくちゃなのに、「これが普通ですけど?」みたいな顔してるのがまた腹立たしい。
でも同時に、ちょっとだけ羨ましい。
こんなにカオスなのに、前に進もうとするエネルギーだけは、いつだって本物だからだ。

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